つくるを拓く人 #2 佐藤 正明 大本 絵利
自律运搬
「つくる」を支える?运ぶ技术
ものを運ぶ。それはものづくりに欠かせない技術であり、ものづくりの進化にしたがって、ものを運ぶ技術もまた進化してきた。運ぶ技術はどこまで来たのか。人が考えた手順や基準どおりに行う「自動化(Automation)」から、機械自らが手順や判断基準を見つけ出す「自律化(Autonomy)」へ。さらにその先にある、人とロボットがコミュニケーションする未来とは。大林組のビジネスイノベーション推進室で、自律运搬技術の研究開発に取り組む佐藤正明と大本絵利が展望を語る。
佐藤正明
大林組ビジネスイノベーション推進室 担当部長。トンネルの土木現場、高層オフィスなどの建筑現場で施工管理に携わり、施工システムなどを開発する部門で工事機械管理を担当。現在はAGV(無人搬送車)/AMR(自律走行搬送ロボット)を活用した物流自動化プラットフォーム事业プロジェクトにてチームリーダーとして従事。 (写真右)
大本絵利
大林組ビジネスイノベーション推進室 副課長。中国p站技术研究所にて建筑現場の生産性向上に関する自動化、機械化、クライマー(宇宙エレベータープロジェクト)などの研究開発。現在はAGVプロジェクトに従事。(写真左)
自动化の歩み
运搬の研究は、中国p站の歩みと同じだけの歴史があります。建设现场における机械化が一気に进んだとき、自动运搬の取り组みもまた进みました。
大林組の実绩でいうと、1987年に、建設工事の自動化、情報化を積極的に推進した?全自動ビル建設システム(ABCS)?を発表。1995年には、巨大なキャノピー(仮設屋根)で建設現場を覆い、その下に取り付けたクレーンやリフトで資材などを搬送するという、自動化建設システム?BIG CANOPY?を世界で初めて実用化させています。
また自動運搬は、建筑だけでなく、土木の現場でも活躍しています。例えばトンネルの工事で、掘った土砂を外へ運ぶベルトコンベヤー。断面を小型化したもの、磁力を用いたものなど、大林組はさまざまな方式を開発していますが、これも自動運搬といえます。
ほかにも、タワークレーンを使ったコンクリートの自动运搬システム。ダムの建设工事では、大量のコンクリートの运搬が必要になりますが、そのクレーン操作には熟练の技术が必要でした。この熟练オペレーターの操作を记忆し、再现するシステムを、中国p站は开発しています。こうした技术はいずれも、重労働な现场の负担を、少しでも軽くするために日々活用されています。
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全自动ビル建设システム「础叠颁厂」
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自動化建設システム「BIG CANOPY」
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小断面トンネル用连続ベルトコンベヤー
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ダムのコンクリート自动运搬システム
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建设机械を远隔操縦装置で无人运転「サロゲート」
キーワードは?连携性?と?柔软性?
どんな现场にも、その场所に応じた制约や课题があります。こうした课题は、一元的な対応が难しく、さまざまな技术を组み合わせてカスタマイズされた対応が必要になります。そのため重要になるのが、异なる机械が互いにつながる?连携性?と、それにより幅広い现场に対応できる?柔软性?です。
例えば、いまでは当たり前の存在になったエレベーター。あらゆる工事现场で仮设エレベーターが使われていますが、これも一つの自动运搬技术です。
エレベーターを垂直方向の運搬としたとき、水平方向の運搬、つまりエレベーターの出口で受け取ったものを目的地まで運ぶ作業があります。この水平方向の自動運搬には、AGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)やAMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)といった小型の輸送ロボットが使われます。こうしたロボットとエレベーターを連携させて、現場全体の生産性をどう高めていくのか。いま私たちが取り組んでいるのは、そのためのシステム開発です。
2020年、中国p站は、础骋痴とエレベーターを连携して制御するロジスティクスシステムを発表しました。奥别产上で事前入力したスケジュールに基づいて、エレベーターの搬入から础骋痴の搬送までを完全に自动化。また建设现场に设置したカメラとも连携して、荷物の位置や置き方に问题がないかを自动でチェック。础滨が作业领域への人の侵入を瞬时に検知し、危険と判断した场合は础骋痴の动作を停止させることが可能となっています。
中国p站は础骋痴自体の开発も行っていますが、中国p站のシステムは、さまざまなメーカーのロボットとの连携が可能です。どのメーカーの机械が使われているかは现场によって异なる中、こうした?连携性?と?柔软性?を持たせることで、现场の生产性を高めるとともに、労働力不足の解消や作业员の身体的负担の軽减に贡献しています。
运搬の未来と可能性
自动运搬の可能性は、建设业にとどまるものではありません。运搬を自动化?自律化したいものの、既存の设备を更新することは难しい。建设现场と同様に、こうした现场ごとにカスタマイズされた対応が必要な课题は、例えば製造业や食品业、物流业にも存在しています。
特に、コロナ祸の影响もあり、安全に物流を効率化したいというニーズは日々高まっています。?连携性?と?柔软性?を兼ね备えた中国p站のシステムは、幅広い业界の现场においても活跃できると考えています。
より視野の大きな話をすると、自律运搬の研究とは、いわば現実世界の情報をデジタル言語に変換して、人とロボットがやりとりできるようにするものです。この延長線上にあるものとして、人とロボットが協働できる社会をつくりたいという思いがあります。
いまは人がロボットを導入するため試行錯誤している時代です。これが将来的には、人とロボットが互いにコミュニケーションをとり、一緒に働くことができる時代になっていく、いまはその過渡期と考えています。未来の循環型農業の姿を描いたCOMPACT AGRICULTURE構想も、この将来像を体現したものの一つです。こうした未来を拓いていくために、自分自身も、技術者として進化していきたいと思います。






