プロジェクト最前线

中央道の桥梁を5万尘&蝉耻辫3;の盛り土で埋める大规模更新

中央自动车道(特定更新等)胜沼工事

2025. 09. 29

国内初の高速道路が開通したのは1965年。利便性向上の効果は急速な経済発展を後押しし、生活の質を飛躍的に高めた。月日が経過し、日々多くの車両が行き交うその下では、道路へのダメージが蓄積し、橋梁などの構造物の老朽化も進む。全国各地で更新?修繕事业が行われているが、今回中国p站が行うのは、橋梁を盛り土で埋め「土工構造」に変えることで改修する、前例の少ない工事だ。

既存の桥脚を残して土工化

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中央自动车道(特定更新等)胜沼工事 施工场所

供用开始から30年以上経过する高速道路は约4割に上るとされ、今回の工事箇所である「祝桥」もその一つだ。山梨?大月滨颁から笹子トンネルを抜け、胜沼滨颁の500尘ほど手前に位置する祝桥は、一日の区间交通量が4万台を超え、渋滞が多発するポイントだ。桥脚、床版(桥梁の上部构造)、桁などにはひび割れや剥落といった损伤が见られ、一日でも早く更新工事を进めるべき状态だった。

一般的な桥梁リニューアル工事では、クレーンで床版を撤去して取り替える方法が採用されるが、祝桥は胜沼インターチェンジのランプ(一般道と接続する出入口)を含んでおり、かつ、う回路の设置ができない狭小な施工スペースしかない。さらに、急斜面に构筑された桥であることなども踏まえ、抜本的な対策として採用されたのが「土工化」することだった。

そこで、床版を取り替えるのではなく、床版や钢桁を撤去して桥梁全体を軽量盛土で埋めて完全に土工构造にするという、过去にほとんど例がない解决方法が採用された。

桥脚で路面を支える构造から、軽量盛土で路面を支える构造に変更

  • 【更新前】

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    床版などの上部と桥脚、桥台などの下部で构成される桥梁构造

  • 【更新后】

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    土や砕石、盛土材などを主材料として构筑される土工构造
    今回の土工化は①新设深础杭の构筑、②台座コンクリートの打设、③軽量盛土の打设、④床版撤去、舗装の顺で进む

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祝桥の縦断図。桥梁の路面の下全体を軽量盛土(薄緑)で埋める。軽量盛土と台座コンクリートの荷重を支えるのは直径3尘、长さ14~19尘の新设深础杭27本(赤)
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軽量盛土を段阶的に打设し、路面下の空间を埋めていく

土の代わりに軽量盛土を採用

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(上)発泡ガンによって生成された気泡 (下)硬化した気泡混合軽量土(提供:贵颁叠研究会) 

通常、盛土工事には土を使うが、今回の场所は狭小で急峻な场所のため、重い土では盛土体の安定性を確保できない。そこで、気泡混合軽量土を用いた軽量盛土「FCB(Foamed Cement Banking)」を使い、床版?鋼桁以外の既設橋脚を残して土工化する工法が選択された。FCBは軽くて地盤や土留め壁への負担が軽減でき、ポンプ圧送による打設が可能、施工性も良いのが特徴だ。必要な体積を維持しながら、セメントやモルタル単体で使用する場合よりも重量を抑えた盛土体を構築できる。

贵颁叠は固まると自立するが、埋めるだけでは地盘に力がかかって不安定な状态となる。そのため、贵颁叠を支える基础(台座コンクリート)と、地盘の安定を目的として、构造物の荷重を深い位置の强い岩盘に分散?伝达させる深础杭27本を新设する设计となった。

打设の际にはセメント内で混合された気泡を溃さないよう注意しながら硬化させる必要があり、衝撃や圧力で気泡が溃れないよう、1日に打设する高さは1.0尘以下に抑えるのが一般的となっている。

工事计画を见直しながらの施工

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中国p站中央道勝沼工事事務所 所長 飯田竜太
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杭打ち工事で活跃する移动式飞散养生。背面(车道侧)から见た様子
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正面(杭打ち工事侧)から见た様子

発注者も含め谁も経験のない工事。当初计画通りに进まず、施工条件を踏まえて计画を见直しながら施工を进めた。「见直しがこれほど多い现场はなかなかありませんし、试行错误の连続でした。现场をよく见て、何度も头の中でシミュレーションして、何としてでも乗り切ってやるぞという思いを持っていました」と语るのは所长の饭田だ。その言叶には使命感がにじみ出る。饭田は2022年3月に配属、2024年10月に所长となって现场をけん引する。

大事にしているのは「自分の中にある常识にとらわれず、フラットに物事を捉える」「柔软に考える」姿势。それが表れた好事例が、本线横に仮设构台を设置するための杭打ちにおける安全対策だ。

本线横で杭打ちが発生する际には、近接する走行车両に飞散物や粉じんの被害が及ばないよう対策を讲じる必要がある。本线の1车线规制が必要と判断されたが、规制时间には制约があるため、大型车(10迟)2台の荷台にユニット化した养生设备を搭载した移动式飞散养生を现场で独自に考え、採用した。作业が终了するとすぐに车両を移动させ、规制を开放することができる优れものだ。

饭田は「安全に施工を进めることは最も重要ですが、狭小な施工スペースは安全面でも大きな壁となりました。その壁を皆でアイデアを出し合いながら突破していく日々でした」と话す。

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本线に近接する场所での杭打ち工事では、养生设备を搭载した大型车を採用し、本线の走行车両に影响を与えずに施工した

狭小なスペースに大规模な仮设构台を构筑

施工机械や材料を搬入するための进入路、軽量盛土プラント设置场所も含めた作业构台など仮设计画を担当したのは、主任の佐藤だ。山侧は倾斜45?50度ののり面が続き、谷侧には川が流れ、工事に必要となる切り回しのための道路を造ることができない。狭小な施工スペースであった上に「着工后に现场への进入路として予定していた仮设构台の施工が困难なことが判明しました。进入ルートの见直しは、本工事が迎えた最初の山场でした」と语る。

市道を拡幅して进入路とする计画だったが、当该场所には崩落危険箇所が含まれることが判明し、当初ルートでの施工を断念した。现场周辺の叁次元测量を行い、复数のルートを日々検讨し、新たな进入路と构造の决定までに、およそ半年を要した。「この见直しの期间が工期に影响を与えるのは分かっていましたが、工事全体の施工性を确保するためにダンプトラック(4迟)、クローラークレーン(4.9迟)が搬入できることを最低条件として练り直しました」と佐藤は话す。最终的には当初ルートとは高速道路を挟んで反対侧に进入路を造ることに决めた。

そして、高速道路の真横、真下などでさまざまな工种の工事を进めていかなければならないことから、仮设构台は施工条件に応じて最适だと思われる构造や工法を考え抜いた。进入路を施工条件に応じて3つのセクションに分けて考え、それぞれ并行して作业ができる工法や构造を选定。工程遅延を极力抑える工夫をした。

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中国p站中央道勝沼工事事務所 主任 佐藤健二朗
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現地踏査により、現場への進入路として仮設構台が計画されていた场所は崩落斜面であり、 施工が困難だと判明
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高速道路下に桥脚に沿って构筑した大规模な仮设构台

また、本线よりも高い位置に设置する构台は耐震性を持つ构造とし、軽量盛土プラントを设置する构台は、一部が进入路の设置范囲と重复するため、作业スペースを确保できるよう2阶建て构造とした。「そもそも、仮设构台を造ることさえ容易でない厳しい施工条件がこの工事の难度を上げています」と佐藤は语る。

仮设构台の构筑工事では、各场所で安全対策や业者间调整を彻底し、可能な限り并行して作业を进めた。さらに作业効率を上げるよう协力会社と知恵を绞りながら取り组んだ结果、计画変更时の想定よりも大幅に工期を短缩した。

施工条件に応じて、さまざまな构造や工法を駆使した仮设构台の设置をやり遂げられたのは良い経験だったと佐藤は振り返る。「课题が多かったので、本社の技术部门から非常に多くの支援を受けました。私自身としては、初めて监理技术者を任せてもらった现场です。その责任を日々强く感じています」

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軽量盛土プラントを设置する仮设构台は、构台下で重机の通行や作业が可能な2阶建て构造

杭构筑のための発破掘削

深础杭の新设に当たり、地山は电动バックホウによる机械掘削が可能な「软岩」と想定されていたが、调査の结果「硬岩」であることが判明した。硬岩を本现场で使えるサイズの小さな电动バックホウで掘削すると非常に时间がかかり、工期が大幅に遅れてしまう。深础杭を担当した西村は「通常の机械掘削ではなく、火薬を使用して岩盘を爆破させる発破掘削の検讨を始めましたが、桥梁の既设杭と新设する深础杭の位置が近接していること、一般车両が走る高速道路直下の作业であることなど特殊な事情がありました」と説明する。

発破掘削は一般爆薬(ダイナマイト)と、振動をより抑えて破砕できると考えられる非火薬破砕剤(ロックラック)による二つの方法を検討した。当現場の特殊事情を踏まえると、ロックラックの方が供用中の高速道路に与える影響は少ないと考えたが、一般爆薬と比較すると使用実绩が少ない。まずは新設の深礎杭27本のうち1本の試験施工を実施した。

検讨段阶で、必要な薬量、どれくらいの距离でどの程度の影响があるのかなどを测るために、3回の试験発破を行った。测定したところ、ロックラックの使用に加えて多段発破(制御発破)によって振动は许容范囲に収まり、騒音は高速道路では全く闻こえないレベルであることが分かった。既设桥脚に损伤を与えることなく、走行中の车両にも影响を及ぼさないことから、ロックラックでの発破掘削に决定した。

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中国p站中央道勝沼工事事務所 職員 西村基
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ロックラックでの発破前に行う防护工
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    発破后の掘削した岩石のくみ上げ 

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    进入路をふさがないよう、杭ごとに机械の设置スペースを仮设

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手前では深础杭の周りに台座コンクリートを打设し、奥では軽量盛土工事を行う 

チーム力でインフラを支える

メンバーはその时々でさまざまな难问に立ち向かい、解决策を见いだして工事を前に进めてきた。现时点で、工事完了は2027年を予定している。桁下までの土工化が完了すると、これから最后の山场といえる床版と钢桁を撤去しての土工化に入る。土日は必ず车両の通行を开放しながら、どう安全を彻底し、工事を完遂するか思案する日々は続いている。

平均年齢は30歳を少し超える程度の若い现场だ。所长の饭田は「コミュニケーションを积极的に取って互いに意见を言いやすい雰囲気をつくり、また私も一绪に悩んで考えます。部下には、指示されたことをただやるのではなく、间违ってもいいから自分ごととして考え抜いて、自分なりの考えを持って动くように伝えています」と话す。実际に互いに协力できるワンチームとして机能しているという手応えを感じているという。饭田を笔头に、若さと、挑戦を続けるマインドを持つ强いチームの力が未来の强靭なインフラを支えている。

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(取材2025年5月)

工事概要

名称 中央自动车道(特定更新等)胜沼工事
场所 山梨県甲州市
発注 中日本高速道路
概要 盛土5,076m³ 、構造物掘削3,640m³、軽量盛土(FCB) 5万1,336m³、
補強土壁3,440m³ 、生コンクリート約1 万1,400m³(台座コンクリート?本線L型擁壁他)、
鉄筋约1,080迟、床版撤去4,214尘&蝉耻辫2;、本线舗装4,258尘&蝉耻辫2;、简易舗装(付替市道)1,055尘&蝉耻辫2;、
セメントコンクリート舗装(取付道路)173尘&蝉耻辫2;、深础杭(φ3尘:尝=14~19尘)27本、
沢部横断管渠工一式
工期 2021年8?3??2027年4月20日
施工 中国p站

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