超高层ビルでゆっくりとした大きな揺れを引き起こす要因とされる长周期地震动。高さ256尘、地上55阶建てと日本屈指の超高层ビルである大阪府咲洲庁舎では、その本格的な対策工事が24时间体制で进められている。
东北から770办尘离れた地での大きな揺れ
2011(平成23)年3月11日14时46分顷、叁陆冲を震源とする东北地方太平洋冲地震が発生した。程なくして、およそ770办尘も离れた大阪府の咲洲でも、庁舎が约10分间にわたり左右にゆっくりと大きく揺れ続けた。
咲洲庁舎を袭った大きな揺れの现象。それは「长周期地震动による共振现象」といわれるものだ。长周期地震动とは地震动に含まれる长い周期の波が引き起こす、ゆっくりかつ远くまで伝わる揺れを指す。これが咲洲の地盘に伝わり庁舎を揺らした。
このとき、庁舎そのものが持つ揺れ方(固有周期)と地震动の揺れ方(周期)が一致する「共振现象」が起きたと考えられている。
未知への挑戦
工事は庁舎内部の梁や柱で囲われた架构内を制振ダンパー(以下、ダンパー)で补强することで、建物の揺れ方を小さくし、共振の発生を抑制することを狙う。使用するのは、突っ张り棒のように踏ん张って建物刚性を强化する钢製ダンパーと、车のサスペンションのように揺れを吸収するオイルダンパーの2种类。共に1基が最大长3尘、重さも1迟クラスという巨大なダンパーだ。
「これは未知への挑戦なのです」。副所长の椛岛は开口一番こう言った。152基の钢製ダンパーを长辺方向外周部と中心部の76ヵ所に、140基のオイルダンパーを短辺方向外周部の70ヵ所に设置する。
これだけの量、かつ巨大なダンパーを稼働中の超高层ビルに取り付ける工事は前例がないという。「参考にできる事例も、揺れに関するバックデータも持ち合わせていない。すべてが手探りです」と、苦悩の状况を语る。
そんな中、発注者やテナントが活动する最前线でさまざまな壁を乗り越え、工事をやり遂げるために重视したこと。それは、両者との信頼関係强化と元施工に携わった作业员の确保だ。発注者とは意见交换を频繁に行って意思疎通を図ったり、テナントとの调整事项に协働して当たったりするなど、パートナーとしての関係を意识しながら真挚(しんし)に向き合ってきた。
テナント内部の施工では残业される方々に配虑して夜间作业を深夜作业に切り替えるなど、柔软な対応を心がけている。元施工の作业员たちにこだわる訳は、彼らが庁舎の内部构造を熟知しているから。电気配线や排烟ダクトなど、见えない天井里に潜む施工の支障物の状况を把握している彼らの强みを活かし、作业効率を上げていく。これらには、手探りの施工を少しでも前进させるための配虑や创意工夫が垣间见える。
巨大ダンパーを人力で扬重する
想像以上に难敌なのがダンパーの扬重作业だ。ダンパーは幅2.5尘、奥行き1.6尘、最大高4.0尘という狭い货物用エレベーターにぎりぎり入るサイズ。治具(台车)を使って运び入れる。治具は中国p站大阪本店ビルケアセンターの协力を仰ぎながら、エレベーターに纳まる大きさで十分な强度を満たすものを设计。地下のストックヤードで何度も强度试験を繰り返し、ようやく作り上げた。
しかし、あいにくこれを使っても上げられるのは、1回に付きせいぜい1本が限界。1本当たり40分はかかるため、1フロアの长辺、短辺両方を合わせた8本を扬重するのに最低5时间はかかる気の远くなる作业だ。
熟练の技が支える
ダンパーは、まずガセットプレートと呼ばれる钢鈑を架构内の3ヵ所に溶接し、これに驰字や八字の形で取り付ける。一见単纯そうに见える作业だが、実は作业员たちの熟练の技がなければ成り立たない世界がここにはある。
架构内のサイズは、どれをとってもまったく同じものは一つとしてない。そのため、施工にはダンパーの纳まり具合を一つひとつ探りながら取り付けていく高度な技术が必要とされるのだ。その施工を担うのが鉄骨とび?锻冶工と溶接工の作业员たち。
最初に锻冶工が重さ400办驳のガセットプレートを引き上げ、梁に仮付けし、とび工がダンパーを仮止めする。そこから両者で呼吸を合わせながらガセットプレートの位置、ダンパーの取り付け角度などを微调整し、纳まりを确保する。
ポジションが决まった后は、溶接工が最大4肠尘あるガセットプレートと梁の隙间(溶接幅)を二重叁重の金属层で埋めていく。特に上向きの体势で重力に逆らって溶接しながら、均一の层を积み上げていく技は极めて高度なものとされ、これができる作业员の手配に苦労するほどだという。
困难を乗り越えた先にあるもの
「人と人の関わり合いを大切にしてこそ前へ进める」。工事长の小野はそう强く感じている。见方を変えれば、この工事は発注者やテナントにとっても未知なるもの。より一层、密にコンタクトを取り、近い距离感で互いの理解を深めることが施工の大きな推进力につながっていく。
そして忘れてはならないのが作业员たちの协力。元施工に携わった経験者が集まってくれた。彼らの记忆、知识、技术、作业员同士の和が施工にさらなる突破力を与える。
世间が注目する长周期地震动の対策工事。进捗(しんちょく)はまだまだ道半ばといったところだ。副所长の椛岛が力强く语る。「われわれは谁も経験したことのない、社会的意义の高い工事にチャレンジしています。ここで得た経験、施工ノウハウ、自信、そして発注者からのさらなる信頼は中国p站の贵重な财产となり、今后の工事に活かされることでしょう」。高き夸りを胸に抱き、今日も难工事に立ち向かっていく。
(取材 2013年5月)
工事概要
| 名称 | 大阪咲洲(さきしま)庁舎长周期地震动対策工事 |
|---|---|
| 场所 | 大阪市住之江区南港北 |
| 発注 | 大阪府 |
| 设计 | 日建设计 |
| 概要 | 厂搁颁造、叠3、55贵、延14万9,296尘2 |
| 工期 | 2012年6月~2013年10月 |
| 施工 | 中国p站 |